- 2011年12月15日 07:01
- 日々のこと。
最近は写真の仕事もさせていただいて、貸し暗室に行って参りました。
本当はこれくらいの大きな暗室が家にも欲しいな。
モノクロのアナログ写真というのは何と手間のかかる事でしょう。写真を撮って、フィルムを現像して、プリントして、選択して、また大きく引き伸ばして、最後に針先ほどの筆で小さな白い粒子を塗るスポッティングと言う作業。今ではパソコンですぐに出来てしまうのですが、私はやっぱりここに費やす時間をとても愛しています。
限られた枚数の中で、見極めてシャッターを押すときの一枚の大切さ。
特に海外に行く時はなかなか押しません。
写真を撮る時の緊張感や、失敗の許されないフィルム現像。プリントするのにも温度管理が必要で面倒な事が多いです。この作業で費やしてきた全てが終わってしまう可能性もあります。
それだからこそ起こる美しい瞬間を私は知っていて、ここまでアナログを続けてきました。デジタルももちろん撮影しますが、モノクロの手作業の貴重さは格別です。
時間というのはその日その時その瞬間に、いつも大切な事を教えてくれます。
その日々の美しさをそのまま伝えたい。私はただただカメラを媒介して丁寧に真剣に作業するだけです。