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2010年10月 Archive

美しい仕事

勝どき.jpg
事に仕えると書いて「仕事」。
私は事に仕えている。でもそれを好きだから、仕えていると言う感覚とはほど遠い。
美しい事と書いて「美事」と呼びたいです。
おとといは勝どきへ撮影のお美事。

勝どきではニョキニョキと乱立するビル郡のなか、複合施設のアート撮影。
本当に楽しく美しいたくさんのオブジェの撮影を、「私の視点で」との撮影依頼でした。

丸1日かけてどんどん撮る。
まだまだ施設は出来上がる前なので、ガテン系の人々が行き交う中での撮影。
しかし、たまたま私のはいていたズボンの色がガテン系の人々と同じ...。私はカメラマンでは無く、完全にガテン作業員として馴染んでいました。
お昼ご飯は築地にどんぶりを食べに!
こういう事も仕えている事の中に入るのならば、どんどん仕えますよ。

大きな三脚を背負って勝どきまでの通勤。朝の通勤電車は慣れない。しかも大きなカメラバッグとイタリア製のいかつい三脚が人々のじゃまをする。嫌な目で見られる...。仕事前にへこむ...。
「あ〜、これから一日仕事なのに座れなかったよ〜。」、と嘆いても仕方ない。これが毎日の人が大多数なのだから。尊敬!


私の写真作品を良いと思ってくれるコーディネータさんからの依頼で、とても緊張もしましたがやりがいがありました。コネクトしてくれる人が居て、私はその役割を思う存分果たします。
そう言う人が居る事で、私の思いは報われる気がします。

このお仕事は、数ヶ月後にその近辺のアートマップとして形なります。
事に仕えている以上に、私たちは美しいものを作りたいと希望を持って仕事をしています。こんな機会を与えてくださった、ガテンなコーディネーター美しい女子Kさんに感謝せずにはいられません。やはり私はこんな人たちに支えられています。
そして、無駄な仕事はしたくないです。無駄がどこまでかは難しい線引きですが、今後はやはりお互いに尊敬出来る人との仕事しか出来ないと最近は思います。

この仕事の結果は12月あたり。
アートマップと勝どきのアートをお楽しみに。
本当に素晴らしい作品です。

ちび帽フューチャリングMorocco

先日はモロッコから友だちが遊びに来ました。
モロッコは北アフリカです。長旅を感じさせない軽やかさ。
しかしなんだか一年半ぶりなのに普通に遊びに来た感じは、旅慣れた母のおおらかさ。
モロッコで出会ったメンバーが集うととてもにぎやかで、赤ちゃんのソフィアちゃんをかわりばんこに抱いてあやすのも、普通な感じです。モロッコで出会った友だちとたこ焼きパーティーをしました。
モロッコで仕入れたボタンやビーズ、レースなどが底をついて来てしまったので、私もそろそろモロッコには行きたいです。

そしてそのときに出会ったメンバーとの企画展を計画しています。
日本橋小伝馬町のDaliaです。ここは美味しいモロッコ料理と世界の手仕事を扱う可愛いお店。私は世界の手仕事の一員にさせて頂くのです。
私の展示にぴったり。お楽しみに。
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モロッコには何度も行っていて、そこで出会った友だちが赤ちゃんと一緒に家に遊びに来てくれるのは、本当に感慨深い。そこで出会った友だちと一緒に仕事ができる事も大きな喜び。
彼女が出産したときに赤ちゃん用に帽子と母用帽子を作って贈ったのだけど、来日に親子共々かぶって来てくれるなんて本当に涙が出るほど可愛いかった。
最近は周りでも出産ラッシュなので、ちび帽はこれからもたくさん作りたいな。

未来に届くアート展

img013.jpg
銀座のギャラリー、ガーディアン・ガーデンが20周年を迎えた。
リクルートが主催する写真「ひとつぼ展」にずいぶん前に入選して以来ずっといろいろな案内を送っていただいたり、企画展に参加させていただいたりしている。

今回参加したのは20周年を記念して「あれから20年、これから20年」未来に届くアート展というもの。
作品が20年間保管されて20年後に指定の宛先へ届けられるというもの。とても夢のある企画。写真での参加アーティストは蜷川実花さん、川内倫子さん、小林紀晴さん等も参加されて総勢131人も居るのでそれぞれの表現が楽しみな企画です。


そんなこんなで最近は写真の事をしたり、帽子の事をしたり、頭と体が混乱中。
20年前は帽子編んでいるとは夢にも思わなかったなー。
20年後ねー、何をしてますかねー。

写真展 2010年11月4日(木)〜11月18日(木)
     12:00〜19:00 日・祝祭日休館 
     入場無料
ガーディアン・ガーデン

お近くにお出かけの際はお立ち寄りくださいね。

ニューフェイス

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瀬戸内より帰ってすぐ、陶芸のわかさんより「ボタンが焼き上がったよー」と、連絡をいただく。首の調子と相談しつつ、編み編みをしている最中で、このまえ作ったボタンはいつ焼き上がるかなーと考えていたところ。待ってましたとばかりに「今からいく!」と参じて、さらにまた上から色をつけたのです。今年の秋冬の帽子にはいろんな国のボタンに混じってこの子達が新顔で仲間入りです。
何と長い行程でしょう。まだ帽子は出来上がっていないのです。
しかし思い通りのものが出来上がってこれから帽子に付けるのが楽しみです。
あーここまで手を出してしまったなーって、いろいろな事はどんどん細部へ細部へと向かって行きます。
最終的には羊を飼うでしょう。

島の力

瀬戸内.jpg
なんでだか、島は力が強い。
日本は全部が島だけど、さらに小さなところにはもっと純粋な力を感じる。
いろいろと不便な事があったりするからこそ、結束が強くて穏やかな感じがするなー。
大変な事も多いと思うのだけど、旅をするとこういう美しさが体に入ってくる。
島の人が本当に優しかった。自分の身を振り返る。

茅ヶ崎の友だちのリコちゃんのお知り合いが、直島で焼き肉屋さんをしているというので行ってきた。毎日お魚か、うどんなので肉を間に。
本当に美味しくて、なんにせよここの雰囲気とご夫婦が暖かい。
だんなさんがいろいろと気遣ってくれて、面白い話をたくさんしてくれた。
おいしい肉もおもいきり食べた。

瀬戸内カボ.jpgなんでも草間弥生さん作のこのカボチャが一度台風にさらわれて、海に浮かんで流されてしまったそう。それを島の人たちが慌ててひっぱりあげた。それからというもの嵐の日にはこのカボチャはブルーシートでくるまれるらしい。この話を焼き肉「へんこつ苑」のご主人は「ブルーパンプキンやで〜!」っておもしろおかしく話してくれるんだけど、これが直島の日常。

この風景を想像する事だけでも、この島には夢があると思う。
かぼちゃ、海に浮かべとけばいいのにー。(作家に失礼だけど)

うどん

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お互いの都合もあるので、現地集合現地解散の私たち。
普通です。
モロッコでもそうだった。
イタリアでもそうだった。
国内は近所の延長な感覚なのかも。

帰りはひとり何となく船で高松に向かいました。事前に「おしゃれな雑貨屋さんやカフェがあるよー」と、聞いていたのですが私の目的は讃岐うどんのハシゴです。
随分前に岡山から高松にヒッチハイクをした記憶があります。
駅でボケーッと大福をほお張っていたら最後の電車を乗り損ねたのです。
本当に皆さんいい人ばかりでした。巡礼者を受け入れる気質が整っていたのかと、今は思います。うどんを思う存分食べて来ました。もちもちの歯ごたえがたまらない。
ここ最近はうどんよりそばだよなーって思っていたのですが、うどん熱が急上昇中です。
食いしん坊万歳!
次回の旅は広島とかと組み合わせても楽しいかも。

直島の夜

今回の旅では直島を拠点に移動。
豊島、犬島、男木島へ。しかし船の時刻や整理券やらで思った以上に混んでいた島々。
もう少しゆったりと移動するはずでしたが、念入りに計画を立てないと忙し過ぎるたびになってしまいます。なので絞り込んだ上で島ではゆっくりしました。直島夜.jpg
瀬戸内1.jpg夕方に直島に到着すると、日課になったのは港近くの銭湯大竹伸朗さん作「I ラブ湯」へ。ここに行きたいとずっと思っていたけど、毎日お湯に浸かっているとなごんで普通の銭湯の感覚になってしまう。建物はかなり奇抜なのだけれど。
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その後はおいしいご飯を食べてから宿に戻り、星空を見るのがこれまた日課です。
あ〜極楽極楽。旅はこうでないと。

直島

瀬戸内7.jpg直島では海が目の前のトレーラーハウスに泊まりました。
ここを拠点に移動。
瀬戸内6.jpg
朝起きて目の前に美しい海がある贅沢。
夜眠る前に満点の星空のある贅沢。
瀬戸内3.jpg
宿では無料で天体望遠鏡を借りる事が出来たので、たくさんの星の群れを見る事が出来ました。ちょうど新月で星空が素晴らしく、流れ星も!
お酒を飲んでいたので願いごとをする余裕はございませんです。

瀬戸内日記

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美しい瀬戸内の旅から帰って来ました。写真は画家真壁陸二さん男木島の作品。

やっぱり日本はうつくしい。歩きながら「島は良いなー」と何度も連発してしまった。
芸術祭はやっぱりこの風景の中にあるのがとても面白かった。
自然の中にある事で、自分の気持もとても素直になるから入って来やすい。
だからこそ、表現する人々にはハードルが高かっただろうと想像する。
自然の力は凄いし、さらに昔からある民家の重みがかっこいいんだ。ビバ☆瓦。

朝、港に行ったらばったり陸ちゃんに会えた。
凄い。やっぱり繋がっているな。茅ヶ崎。
先日茅ヶ崎駅前で会ったのと同じように船着き場で「陸ちゃーん!」と、叫ぶ私。
今や陸ちゃんなんて呼ぶのは失礼ね。「真壁先生」です。
ここは瀬戸内だよなって。ビックリする。
陸ちゃんがお仕事でこの島に来るのはブログで知っていたけど、お仕事で来ているのでタイミングは合わないかなーって思っていた。本当に現代って凄いけど、こういう縁もやっぱり凄いと思う。

しかも豊島に行ったら結構広い島なんだけど、何度も会って面白かった。
おかげで陸ちゃんにはいろいろな情報を教えてもらって旅が何倍にも楽しくなったんだ。
ありがとう。友だちの輪、輪○(by いいとも)!

瀬戸内国際芸術祭

img012.jpg明日から瀬戸内の直島へ旅立ちます。
ずっと行きたいと思っていた瀬戸内周辺の島々へ。
「さあいくぞ!」となったのは茅ヶ崎在住の画家真壁陸二さん、通称陸ちゃんが男木島にて大きな壁面プロジェクトをしたからだ。奥様のガラス作家あかしさんは茅ヶ崎の鉄砲通りでblack coffeeというお店をしている。
先日茅ヶ崎駅をボケッと歩いていたら陸ちゃんとばったり遭遇。そしたら嬉しそうな顔で「今日子供が産まれたんだ〜!」って。あかしさんがお腹が大きいときに会っていたのでわたしもビックリ&嬉しかった。こんな具合で茅ヶ崎はまるくゆるく繋がっている。

そして旅友だちのガラス作家詫摩まりちゃんとも「直島行きたいなー」って何となく話していたところ。旅はいつもこういう風にいろんな事が重なって、実現する。
陸ちゃんのブログを見ていたら陸ちゃんも直島に行っているみたいだなー。会えないかな?まあ、旅は行き当たりばったりで...。
瀬戸内の蒼い海に抱かれてきたいと思う。
そしてたくさんの美しいものと、作る人のエネルギーに触れてきたいと思う。
帰ったらそのエネルギーを自分の制作に注入するんだ。

かせくりトランス

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今日は天気も良かったので一日かせくり作業(母撮影)。
かせで買った毛糸や、染めたものなどを編みやすいように玉にする。
これが結構時間がかかるんだけど好きな作業。モロッコの音楽「ギナワ」を聴きながらクルクル作業していたらトランス状態になって来た。良い季節になって作業もはかどる。
猛暑の中ではさすがにこの作業はしたくない。
首の調子はあいかわらずあまり良くないので、今年はいつもより作れる数が限られて来そうだけれど、やっぱりずっと続けて行きたい仕事なので、無理をしすぎずにマイペースにやろうと思う。
ウール1.jpgウール.jpg
お気に入りの毛糸達。先日鎌倉のキカへ行ったら麻里子さんが「カジュで毛糸売っているよ!」と教えてくれたので早速大人買い。素材を買う時は豪快にどんどん買う。洋服とかを買う時はえらく迷うんだけど、毛糸を買う時は迷いが無い。
写真はかせくり前のかせ。その後玉になった状態。かわいい。

帽子に使う毛糸は旅先で出会ったものや、近所で出会ったものも含め、面白そうな素材を自由に組み合わせる。「自由」というのは私がとても大切にしている気持ち。
素材にあったイメージを肌で触れて形にしてゆき、たったひとつのものを編んでいく。アイデアはもしかしたら素材ありきかも。
素材との出会いは海外に居ても日本に居てもあっちから寄ってくるかのように、目の前に来てくれる。先日も打ち合わせの為北鎌倉を歩いていたら小さな毛糸屋さんを見つけて、店主がご自分で染色されているというきれいなシルクの毛糸をかせで買うことが出来た。今年は海外に行けないので、こうして私のもとにやって来てくれたのだろう。

カジュアートスペース
では、アルパカを手紡ぎしたものや、天然の素材で染めたもの、羊さんの毛色そのものの毛糸など、たまたま毛糸のイベント中でした。
たくさん仕入れたので冬の個展に使います。
どんな帽子になるかな。お楽しみに。

食べる会。

あー、10月になってしまった。
こっから年末までが早い。昨日会った菜文さんが「冬が来て寒くて嫌だけど、これもすぐに終わる」って悟りめいた事を言っていて、なんだかすごみを感じた。
「冬至は良いよね。これから日が長くなるんだって希望があるよね〜」ってなんだか日本人っぽい季節の移ろいを愛でる会話をして、楽し美しかった。

そんな話をしながらの「食べる会」が知らないうちに定番化して来た。
誰かの家に集まって食べて話す。大量の餃子の会もあった。大量のたこ焼きの会もあった。グツグツと鍋の会もあった。
okonomi1.jpgokonomi.jpg
okonomi2.jpgokonomi0.jpg
昨日は家でBBQをする予定だったが残念ながら雨だったので、室内で鉄板焼き。
メインはお好み焼きで、その他レンコンアンチョビバジルチーズ焼き。あと、レンコンしそ明太チーズ焼きもオススメ。
トマトは丸ごとチーズのせバジル焼き(お風呂に浸かっているみたいで見た目が可愛い。)などなど、お野菜もたくさん食べました。

誰からとも無く「そろそろ会おうかー」ってな話になり、「何食べようかねー」って話になる。みんな仕事に子育てに、生活に、好きな事に大忙しなので集まったときにはどかんと食べて近況を思いつくままに話す。
これが本当にリフレッシュになる。大切な事や、暖かい事を改めて感じる良い機会。
お金の事、体の事、恋の事、愛の事、生活の事、仕事の事、これからやりたい事、生きている事。悩み事、煩わしい事、好きな事も全部。
何でも無いように見えるお昼の「食べる会」はそれぞれがその全部を持ち寄って来るのでとても濃ゆーくて楽しいのだ。
そしてそれはひとりの知恵や幸せがいつの間にか全部に伝染して行って倍増している感じがいつもしている。人と会うって大事です。

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