- 2009年4月 6日 23:17
- 日々のこと。
帽子が出来るまでの間の地味な作業工程が続く。
私の帽子のネームタグも全部手作業。これは業者さんに頼んでも良いのだけど、やっぱり自分の手でやりたかった。味わいのあるものが出来ていたらそれが一番だから。
薄いスエードにスタンプを押して、ひとつひとつカットしたら、糸で縫いやすいように四隅にトンカチでとんとんしながら穴をあけていく。
素材は切るのが面倒なんだけど、皮が丈夫で気に入っている。
買って来たものが多いのだけど、端切れや友人から分けて頂いたものも大事に使わせてもらっている。へんな形のタグは無駄なく最後まで皮を切っているから。
変な形のタグにあたった方、すみません!こういう理由なんです!
タグの色がそれぞれ違うのは帽子の色との相性を考えているから。
さらにそこに使う糸のコントラストも細かいながら考えているのです。
もし帽子を見る機会があったら、こんなところもチラッと見てみてください。
この作業は夜にやる事が多く、これをしていると学生時代の工場アルバイトを思い出す。
かなり地味〜な作業だったのだけど結構気に入っていた。
下宿先のとなりにテレビとかを製造する下請け工場があって、ひたすら段ボールを組み立てたり、流れてくる部品におかしなところがないかチェックする。
それからちいさ〜く出ている突起を小さいペンチでカットして行く。
ひとつのレーンを私が任されているのだけど、その空間がなんか心地よかった。
そのレーンにはCDのデッキが置いてあったので、私はお気に入りのCDを持って行って音楽に合わせて作業をしていた。
ノリノリでの作業日もあれば、しっとりと作業をしたい日もあった。
この空気は今編み編みしてる空気とそっくりだ。
なんか今考えるとシュールなバイトだったなー。
昼間はおじさん達がそこでラジオを聞きながら作業をしていて、夕方入れ替わりに私と交代する。
時々そこにカメラを持って行って面白い形の機械をカメラに収めていた。
なんか、機械を見てるのもすごく面白かった。
きっと私はこういった地味な作業の積み重ねがかなり好きなんだと思う。
さあ、まだまだ作業は続きます!